何に価値をおくのか
2019.11.06
国慶節に旅行したパリは、本当に素晴らしかったです。
エッフェル塔に凱旋門、オペラ座やルーブル美術館、、、etc、名立たる観光名所を見て回り、今まで本や映像の中でしか見ることが出来なかった「本物」を、この眼で見て感じることが出来ました。
その1つ1つの美しさや存在感、歴史の厚みに感動し、圧倒されました。
そして、私を何より魅了したのは、この街の佇まいそのものでした。
ふっと視線を向けると、そこには絵になる風景が至る所に溢れていたのです。
8日間の滞在中、パリの街中を散策しながらその美しい風景をたくさんの写真におさめました。
18~19世紀に建設されたガラス屋根のアーケード街「パッサージュ」。
天井から降り注ぐ柔らかな光に照らされる、足元のモザイクタイル。とても印象的で、映画のワンシーンの中にいるかのようでした。
街中には、大小様々な公園もあり、樹々も大きく、緑が溢れ、とても豊かな時間が流れていました。歴史的な建築物と瑞々しい緑のコントラストがまた素敵です。
この美しい街「パリ」は、やはり「歴史」を大切にしている人々の意識があってこそだと感じました。便利さや快適さだけを追い求めていては、この美しい街はきっと残っていないと思います。
確かに、街の機能として、東京や今の上海に比べ、不便なところもたくさんあります。
古い建物なのでEVの無いホテルやアパルトマンも多いですし、コンビニも無く、地下鉄など公共交通ではバリアフリーとは云い難い駅もみうけられました。
絵になる石畳の道も、ヒールでは歩きづらいものです。
でも、そこにはパリでしか見られない特別な街の佇まいがあり、それがこの国の観光価値となって、世界中から訪れた人々を魅了していました。
その土地の住人一人一人が、街に、そして人生に対して、「何に価値におくのか」で、都市は創られていくものだ、と改めて考えさせられました。