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心で決める

2020.03.27

3月、上海では、コロナウィルスの影響で止まっていた経済活動が徐々に再開し始めました。

ゴーストタウンのようだった街に少しづつ人が戻って来たのを見て、まだまだ世界に感染拡大中の今、全く油断は出来ませんが、少しほっとしたのが正直なところです。

それくらい人気の無い街の風景は怖かったのだと思います。

久しぶりに外に繰り出して、カフェでゆっくりコーヒーを頂いた時、何だかとても幸せに感じました。

外出自粛中の間に久しぶりに見た映画、「第36个故事」。

2010年の台湾映画で、日本での題名は「台北カフェ・ストーリー」、背後に流れるピアノのBGMも心地良く、カフェ好きな私のお気に入りの映画です。

姉妹が営むカフェで始めた物々交換がきっかけで、”モノの価値は人の心が決める”ことに気がつき、姉妹の価値観が次第に変化していく、、、時々挟まれる母親からのお小言のシーンも微笑ましく、とても心温まるストーリーです。

この映画を見る度に思い出すのは、上海に来た頃、まだ市内中心部でも、モノを購入する際には値切り交渉をする機会が多く、最初の頃はそのやり取りにとても疲れてしまいました。

値札の価格に疑問を持たずに買い物することが普通だった私には、結構なストレスです。

果たして、自分の購入した金額は、得したのか?損したのか?いつも頭がグルグル、、、、

でもある時、私が本当にこの価格で欲しいのかどうか? 相場ではなく、自分の心に聞いてみるようになってから、買い物がすっかり楽になり、少しずつ自分の内側に価値観という軸が出来ていくのを感じました。

こうやって、異国のこの街に育ててもらってきたなぁ、としみじみ。

”自分の価値観を大切にして生きること、そして相手の価値観もまた同時に尊重すること”

どんどん国際化が進んでいく中で、こういった想いを忘れずにいたいと思っています。

 

THE PRESS
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